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国内最大の検査実績を誇る当センターの新型出生前診断(NIPT)

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検査項目についての詳細な情報やどのように役に立つのかは中々調べても出てきません。このコラムでは少しでも参考になるように全染色体検査の意義についてお話ししたいと思います。

トリソミー21/トリソミー18/トリソミー13以外のトリソミーはRAT(rare autosomal trisomy)と言われます。これらのトリソミーは一般的には致死性が高いと言われており、個々の事例としては少ないですが全体としては一定数発生し、妊娠中期に進んだり、正常分娩に至るケースもあります。いくつかの事例を見てみましょう。

【事例】
◆NIPTで2度トリソミー3の結果が出たーケース
一人目:NIPTで陽性。羊水検査前に自然流産、両親の染色体の核型は正常。
二人目:NIPTで陽性。羊水検査で陰性。母体マイクロアレイ検査ではトリソミー3のモザイクを検出。正常分娩であった。

◆NIPTでトリソミー15の結果が出たケース
NIPTの検査後、超音波検査で成長障害と胎児奇形を認める。羊水検査でトリソミー15が確定し、妊娠15週で妊娠中断。

◆NIPTでトリソミー22の結果が出たケース
羊水検査にてトリソミー22のモザイクを検出。超音波検査正常、臍帯穿刺(さいたいせんし)検査正常。24週以降胎児成長障害あり。妊娠中毒症発症、27週にて早産。未熟児である以外分娩時正常。

上記は一例ですが、NIPTの「陽性」結果と言っても症状は個々に異なり、NIPTの検査結果から後続の検査を行うことで正しい情報が得られ妊娠管理を容易にすることが出来ます。トリソミー3のケースでは母体の染色体異常によって偽陽性であることが分かりました。また、トリソミー22のケースでは適切な処置を行うことで正常に分娩することが可能となりました。他にもNIPTで陽性となった後に自然流産となった場合にはそれが原因であると推測されますから有益な情報となります。そして、苦渋の決断で妊娠を中断する場合にも母体に負担がかかりますから大事な情報となります。

このように、全染色体検査は妊娠管理の経過観察のために有益な情報を与えてくれるものです。

出典:2019年国際出生前診断学会

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